はじめに|シンクは「水回りの指揮官」
厨房のシンクって、目立たないけど稼働率は冷蔵庫やコンロより高いって知ってました?
食材洗い、手洗い、器具洗浄、排水…水の動線が詰まると、厨房は一気に詰みます。
この記事では、50年の厨房機器販売の経験をもとに、「シンク選びで後悔しないためのチェックポイント」を現場目線でお伝えします。
❶ シンクの「槽数(そうすう)」を決めるのが最初の一歩
シンク選び、最初に迷うのがこれ。
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一槽シンク:スペースが限られてる小規模店舗向け。用途を割り切る必要あり
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二槽シンク:洗う/すすぐを分けたいなら基本これ。中〜大規模店で定番
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三槽シンク:大量調理・複数人で作業する厨房向け。洗い物地獄を回避したい人用
🧼 ワンポイント:
「とりあえず大きい方が安心」って人多いけど、スペースに対して広すぎると逆に邪魔になるから注意。
❷ 材質はもちろん「オールステンレス」が鉄板
家庭用みたいにプラスチックやメッキがあると思った?甘い。業務用で使うなら、
“SUS304”または“SUS430”のステンレス製一択。
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SUS304:サビに強く耐久性◎、ただし高価
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SUS430:安価だがサビやすく、長期使用は注意
☝️豆知識:
安い海外製で“ステンレス風”の素材使ってるやつもあるけど、排水口や足の部分からサビてくるので要注意。
❸ 設置場所=排水・動線・掃除のしやすさで選ぶ
これ、マジで盲点になりがち。設置してから「排水つながらない」「邪魔」「壁の湿気がやばい」とか、あるある地獄です。
💡プロの視点チェック:
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壁付き?アイランド型?
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排水ホースと排水口の位置は合うか?
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スノコ(すのこ)必要?
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足元の掃除ができるか?(ホコリ・油・地獄)
→機能的な動線設計は、現場のストレス激減につながる。
❹ サイズと深さも「用途別」で考える
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浅いシンク:野菜・軽作業向き
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深いシンク:鍋・大皿の洗浄向き(腕まくり案件)
📏 サイズの参考:
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幅600mm:超省スペース店舗向け
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幅900〜1200mm:テイクアウト・中規模飲食店向け
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幅1500mm以上:大所帯の厨房戦場仕様
🔧 その他のチェックポイント
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ゴミ受け:網タイプ?樹脂製?掃除しやすい?
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足元のアジャスター付き?→水平が取れるか地味に重要
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下棚つき or 無し?→収納が欲しいならつきにすべし
🔗 シンクをお探しの方へ
当店では、厨房サイズ・用途に合わせたシンクのご提案も行ってます。
「開業準備中で何を選んだらいいか分からない…」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
✍️ まとめ
シンクは“ただの洗い場”じゃありません。
厨房の水回り全体をコントロールするハブです。
失敗すると動線が死にます。成功すれば作業がスムーズになり、スタッフのストレスも激減します。
ぜひ、自分のお店の「使い方」に合ったシンクを選んでくださいね。